昨日は肥満のタイプと脂肪の役割を話しました。
今日は各臓器に脂肪がついたときの悪影響を簡単にお話ししたいと思います!
本来たまらないはずの場所につく脂肪を『異所性脂肪』と言います。
異所性脂肪はさまざまな臓器の働きを悪くしていきます。
肝臓やすい臓、心臓などの機能低下!
脂肪が過剰に蓄積すると悪玉ホルモンの働きが活発化します。
肝臓
内臓脂肪と脂肪肝を混同している人もいるけど、それは間違いです、
肝臓は内臓脂肪のたまる腸間膜とつながっているため、異所性脂肪が大量かつスピーディーに蓄積されやすい。
肝臓に中性脂肪が蓄積し、全肝細胞の30%以上が脂肪化している状態を『脂肪肝』と呼ぶ。
日本人の3、4人に1人が脂肪肝といわれています。
ガチョウやカモを太らせて強制的に脂肪をためこんだ高級食材のフォアグラに似た状態です。
最近は食生活の欧米化と運動不足により、お酒を飲まないのに脂肪肝になる人が増えています。
NASH(非アルコール性脂肪肝炎)
飲酒歴がないのに脂肪肝が進行して炎症が起き、細胞が壊されて壊死するなど、正常に機能しなくなります。
心臓
動脈硬化、心筋梗塞
健康な人の場合、脂肪細胞からアディポネクチンなどの善玉ホルモンが出て血管を拡張させることが分かっている。しかし、脂肪の量が過剰になると善玉ホルモンが減少し、血管を収縮させる方向に傾く。また、悪玉のホルモンが分泌され、血管に炎症を起こし、冠動脈などがもろくなっていく。
すい臓
糖尿病
血液中の脂肪、遊離脂肪酸の値が高くなると、すい臓でインスリンの分泌にかかわるベータ細胞がストレスを受けて死んでしまう。その結果、インスリンの分泌が減少し、血糖値をコントロールする働きが低下する。
(インスリンはすい臓のベータ細胞から分泌され、血糖を減少させる唯一のホルモン。不足すると糖尿病になる)
異所性脂肪はインスリンの分泌を低下させ、その影響は全身に及んでいく。このようなマイナスの働きを『脂肪毒性』と呼びます。
やっぱり脂肪は敵ですね!!
明日は肥満度の話しをしたいと思います!!